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もとつ香のにほへる君が

愛の意味を考えてみた

好きな人のために着飾る

コンサートに行って、綺麗なワンピースやふわふわのコート、くるんと巻かれた髪、メンバーカラーなのかな?と思うようなカーディガンを肩から掛けた女の人。そんなような、晴れの場にふさわしい服装をしてくる人たちを眺めることが、私は好きだ。もちろん私がそこに行く理由は「好きな男性アイドルがステージに立っているから」であって、ファンである女性たちを観に行くことが目的ではないのだが、ステージに立つ人を観に行くためにおしゃれをしているファンを眺めることも、私は嫌いじゃない。

 

私はいまいちパッとしない女だ。髪だって結ばないで済むように短く切っているし、色も真っ黒。そんなんだから当然ジャニヲタコスチュームとでも呼びたいようなワンピースや花柄は似合わない。立ちっぱなしになることを考えて、靴は低いヒールのパンプスか、スニーカー。持っているボトムは8割がパンツ。スカートはひざ丈もしくはひざ下のものしか持っていない。

最寄り駅から電車に乗るとき、私がいつも使っているトートバックの中にうちわが入っていることなんて、「なんでやねん!」と書かれたハリセンペンラが入っているなんて、誰も気が付かないだろう。手帳の中にジャニショの写真が仕込まれていることや、待ち受け画面をアイドルにしていること、はいているデニムが、応援している彼のメンバーカラーであるがゆえに私なりに気合いを入れてきた服装であることになんて、誰も気が付かないだろう。

 

自分にはできないやり方だからこそ、気合いを入れていると一目見て分かるような服装をしたファンを見ることが好きだ。もちろん身長がもともと165cmとか170cmとかある人がヒールをはいていたり、髪をもりもりにしていたら怒りたくもなる。けれど最近行ったコンサートでは、自分(身長160cm以下)よりもさらに小柄だなと思えるような女性たちが厚底の靴をはいて、新横浜駅から横浜アリーナまでとことこと歩いているのを見た。厚底をはいているのに、バレエシューズの私よりも背が低かった。今にも転びそうで、危なっかしいなあと思いつつもかわいいなあと思ってしまった。彼女たちが履いていた不安定な靴も、色違いではいていたメンバーカラーの靴下も、この日のために用意したのだと思ったら可愛く思えてしまった。

 

この日いったコンサートで、小瀧くんが、「おしゃれしてきた~?髪巻いてきた~?」とファンに問いかけていた。私は、とてもおしゃれしてきたとは言えないし、巻くような長さの髪も持っていないけれど、彼のこの発言がうれしくて、彼女たちが気合いを入れて来たことがアイドルにも伝わっていることがうれしくて、全力で「イェーイ!」と答えたのだった。