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もとつ香のにほへる君が

愛の意味を考えてみた

花の下にて春死なむ

乃木坂46アンダーメンバー数名による「墓場、女子高生」、ちょうど折り返し地点のあたりで一度だけ観劇しました。まず最初に、この「墓場、女子高生」が3月のラキセ新潟公演以来約半年ぶりの現場でした(泣)。欅の全握は行ったけどね。何かを観劇するのは半年ぶりでした…

チケット良し、双眼鏡良し、イスが固くてお尻痛いらしいからひざ掛けも良し。準備万端で行ったのに、双眼鏡がいらないほど見やすいホールだったしイスも思ったよりは痛くありませんでした。ふかふかでは無かったけどね。セットのお墓がすごいリアル。

メッセージ性が強くて、終演後はぼーっとしながら電車に乗って、ぼーっとしながら紀の善に行って甘いものを食べてお茶を飲みながらぼーっと内容について考えていました。高校生という年齢。女の子の友情。合唱部という表現者であること。生きること。死ぬこと。

 

「これから死にます!って言ってから死ぬ人なんていない」万理華ちゃんのセリフだったと思いますが、このセリフが特に印象的で、私が今まで経験してきたお別れを思い出して泣きそうでした。交通事故で亡くなったクラスメイト。「ちょっと息が苦しい」と言うので病院に連れて行ったらそのまま亡くなってしまった祖父。もうずっと寝たきりで、最後は私のことも分からなくなってしまった祖母。もう一度生き返らせることができるとしたら、きっと、もっと話していたと思う。会話を交わしていたと思う。その人の中に、私の記憶が少しでも残るように。私の中に、その人との思い出が残るように。もっと、もっとたくさん話したかった、ちゃんと言葉を聞きたかったから、彼女達は万理華ちゃんを生き返らせようとしたのではないか?と、終演後に思いました。


もう1つ、最後に万理華ちゃんが亡くなるシーンでは桜の花びらが舞っていました。そこで思い出したのは西行の「ねがはくは 花の下にて 春死なむ」のうたです。西行はその言葉通り春の桜の季節に亡くなったそうです。村山由佳さんの『天使の卵』という小説に出てくる春妃も、西行が好きで、西行と同じように亡くなります。誰だって、どうせ死ぬなら美しく死にたいと思うはず。だからこそ、化粧を施したり髪を整えたり、棺にお花を入れたりするのだと思います。

 

15枚目シングルアンダーメンバーの数人でつくった舞台。みんな、声量もあるし合唱のシーンの歌も上手いしで秘めていたスキルに驚いてばかりでした。特に2期生はかなり振り切っていて良かった。半年ぶりの現場で、重いテーマとメンバーのスキルにずしんとやられて帰ってきた私ですが、まだまだ、乃木坂46のファンでいたいと思った、そんな1日でした。